2010年9月25日土曜日

漢方de元気!Vol.20

血虚タイプ 「血」が不足している



状態・・・体に栄養を行き渡らせ、老廃物を排出する「血」の力が足りない
状態です。不規則な生活習慣や極端な偏食などが影響しています。
顔色がすぐれない、疲れやすい、肌の乾燥や爪が割れやすい、抜け毛
などが起こりやすい症状です。
「血」が足りないだけでなく、「血」を作り出す エネルギーも足りなくなります。
そのため、新陳代謝が悪くなり、消化吸収 の働きが低下して、食べた物を
栄養に出来なくなります。


ライフスタイル・・・夜更かしは禁物です。深夜は起きているだけで「気」を
消耗します。また、目や脳を使うと「血」を消耗します。
月経中から月経後にかけては、長時間のテレビやパソコン、熱いお風呂
や長風呂には注意しましょう。



食べ物・・・虚弱体質の人が多いので、「血」を補うために、肉や魚を取る
ことも大切です。鮪の赤身や鰯や鯖など青魚がおすすめです。
また、「血」の巡りをよくして、「血」を補給する黒豆、ひじき、黒きくらげ
などの色の黒い食品も取り入れましょう。ナッツやドライフルーツなども
おすすめの食材です。

運動・・・軽めのウォーキングやお風呂上りのストレッチなどを心がけましょう。
ストレスを解消してぐっすり眠ることが大切です。

漢方de元気!Vol.20 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回発信は、10月3日(土)です。

2010年9月18日土曜日

漢方de元気!Vol.19

気滞タイプ 「気」の流れが滞っている



状態・・・体全体を動かすエネルギーが、よどんで停滞している状態です。
「気」が本来の流れの通りに巡らず、下から上へと逆流したりすることで、
様々なトラブルが起こります。
日中眠くなる、呼吸が浅くなる、消化器系の病気や自律神経失調症、
パニック障害などのほか、食欲不振や過食症など、基本的な欲求である
「食欲」がコントロールできなくなることがあります。

ライフスタイル・・・「気」の巡りの異常でストレスがたまりやすく、やる気が
でません。無理せず、深呼吸することからはじめましょう。趣味に興じたり、
お風呂にアロマオイルを入れるなど、ストレス解消の工夫をしましょう。

食べ物・・・よい香りの香味野菜やハーブなどを上手に利用すると、気持ちを
アップすることができます。また、過食に走りがちなので、気持ちを落ち着かせる
作用をもつトマトやセロリ、きゅうりなどを取り入れましょう。

運動・・・「気虚」の傾向がなければ、ジョギングやエアロビクスもいいです。
ゆったりとした気持ちでストレッチして、体をよく伸ばしましょう。

漢方de 元気!Vol.19最後までお読み頂き、ありがとうございます。

次回発信は、9月25日(土)です。

2010年9月13日月曜日

漢方de元気!Vol.18

先週は、更新できずすみません。


Vol.17のチェックをされましたか?
当てはまったタイプが、今のあなたの体の状態ですが、
これは変化するものです。

不調やトラブルのない人は、殆どいません。
バランスが崩れているところを意識して、日常生活を見直し、
体質改善をしていきましょう!

乱れたバランスを正すのは、食事や運動など日常生活から・・・

気虚タイプ 「気」が不足している

状態・・・やる気が起こらない、少し動いただけでもすぐに疲れてしまう
など、「気」のエネルギーが不足している状態です。免疫力も低下している
ので、カゼをひきやすく、体調を崩すと長引きます。ストレスやプレッシャー
など精神的ダメージが加わると、激しく消耗して、「気」が足りなくなります。

ライフスタイル・・・根を詰め過ぎず、全て完璧を求めない、我慢しない事。
休息時間を自分なりに確保して、一日の生活リズムを整えましょう。
睡眠不足は厳禁です!「気」は朝作られると考えられているので、早寝
早起きを心がけ、よい「気」を養います。


食べ物・・・「気」を補う食材としては、山芋やジャガイモなどの芋類や雑穀、
なんきんや生姜、葱などの身体を温めるものを積極的に取り入れましょう。
食生活のリズムを作るために、朝食をしっかりと食べます。
但し、食べ過ぎは禁物です。胃腸が強くはないので、腹八分目を心がけ、
脂っこいものを避けて、消化吸収のよいものを食べるようにしましょう。


運動・・・体調がよくない時に無理をして運動すると、「気」を消耗します。
ウォーキングやヨガ、気功など、呼吸とともにゆっくり行う運動がよいでしょう。

次回は、気滞タイプです。

漢方de元気!Vol.18 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回発信は、9月18日(土)です。

2010年8月28日土曜日

漢方de元気!Vol.17

体に溜まっているのは何?

下記で体質チェックをしてみてください。
チェックの多かったところが当てはまる体質です。

*お腹が張る
*肩や背中がこりやすい
*便秘
*胸が詰まることがある
*体重の増減が激しい
*むくみが起こりやすく、朝と夕方の体重が違う
*拒食、過食に陥りやすい
*食事が不規則になりやすい
*生理周期は不順
*生理前にむくみがひどい
*ストレスが多い
*生活が不規則になりがち
*忙しさや気分に波がある
*思い込みが激しい
*お酒やたばこ、コーヒーがすき

あなたは気滞です。

*顔色が悪い
*肌荒れしやすい
*イライラしやすい
*熟睡しづらい
*冷えやのぼせがある
*手足がしびれやすい
*爪がわれやすい
*こむらがえりをよくする
*生理痛が強い
*月経量が多く、レバー状のかたまりがある
*冷房の冷えに弱い
*お腹や下半身が冷えやすい
*青あざや傷跡になりやすい
*肌のくすみ、シミ、そばかすが気になる
*頭痛、肩こりがある

あなたはお血です。


*汗っかき
*足や顔がむくむ
*面倒くさがり屋
*頭が重くなる
*トイレが近い
*下痢、軟便気味
*体が重い
*ムカムカする
*下半身太りで、上半身はやせ気味
*食欲があまりない(特に朝)
*生理が来ると下痢しやすい
*疲れやすく、体力がない
*風邪をひきやすい
*運動は苦手
*肌にしわやたるみができやすい

あなたは水滞です。

漢方de元気!Vol.17 最後までお読み頂きありがとうございました。

次回発信は、9月4日(土)です。

2010年8月22日日曜日

漢方de元気!Vol.16

☆ トピック二十四節気 【 処暑 】 ☆ 



天地始粛。暦の上では厳しい暑さがようやく静まる頃とされますが、
今年の日本の猛暑はまだまだ続きそうです。ここシンガポールも毎日
暑いですね。連日の暑さにバテていませんか?
溜め込んだ熱を出し切っておかないと、日本では秋の乾燥と相まって、
呼吸器のトラブルに繋がりやすくなります。次の季節を見据えつつ、
身体に溜まった熱や疲れをしっかりケアすることが、この時季の養生ポイントとなります。

***ピックアップ食材***トマト

☆身体に溜まった熱を冷まし、夏バテで低下している胃腸の働きを高め、
消化を促進してくれます。真っ赤な色の素であるリコピンには抗酸化作用があり、
ビタミンも豊富なので、紫外線でダメージを受けたお肌にもぴったりな食材です。
今の時季だけではなく、夏中通しておすすめしたいですね。
朝、水分補給代わりにトマトを1個まるかじりして出掛けるのも◎。
のどの渇きを潤しつつ、余分な水分は外に出してくれます。

【効能】 生津止渇 ・ 健胃消食
【五味】 甘酸  
【五性】 涼  
【帰経】 肝・脾・胃

○。薬膳的使い方。○

一物全体。種の部分にはビタミンCが、皮の部分にはリコピンが多く含まれています。
栄養的にはまるごと食べるのがおすすめ。お腹が冷えがちな人は、熱を加えてから
食べた方がよいでしょう。

漢方de元気!Vol.16最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回発信は、8月28日(土)です。

2010年8月16日月曜日

漢方de元気!Vol.15

気・血・水のバランスを整えて、健やかに過ごしましょう!

人間の体を形成している気・血・水って何?


気とは

生命(体)エネルギーのことでパワーのもと。
人体の全ての内臓、器官、組織などに活動力を与える働きを持っています。
気が足りないと疲れやすく、体力も気力も消化力も弱まって筋肉も筋力も
つきません。血や水が滞らずにうまく流れるのも、気の働きによるもの。
滞ると気滞という状態になります。

血とは

血液の働きのこと。
血は全身を循環して、内臓をはじめ、皮毛骨肉など、人体を形成する
あらゆるものに栄養を与えて、それらの機能活動を盛んにしています。
この血の流れが滞っているのがという状態。
老廃物の代謝が悪くなって体内に蓄積され、肥満につながりやすく
なります。

水とは

体内の血液以外の組織液(体液)のこと。
食べ物や飲み物が体内で消化吸収されて、体に利用されていく栄養分も
「水」に入ります。東洋医学では、気が体液を分泌し、それが血脈に注ぎ
こんで血になると考えられています。これがうまく循環されず水分が体内に
溜まってしまうと水滞という状態になります。


漢方de元気!Vol.15 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回発信は、8月28日(土)です。

2010年8月8日日曜日

漢方de元気!Vol.14

薬膳の基本の続きです。

薬膳の基本 三、 五行説

五行説の五は、自然の変化や環境を「木・火・土・金・水」
の五つに分類してとらえたもので、「行」はお互いが関係
していることを意味します。

木をこすり合わせれば火が生まれ、火が燃え尽きると土
になり、土の中には金脈があり、金脈の中には地下水が
生じ、水は木を育てる。

逆に木は土から栄養分を奪い、土は水をせき止め、水は
火を消し、火は金を溶かし、金属は木を切り倒す。

このような自然の摂理は、木=肝、火=心、土=脾、金=肺
水=腎というように、そのまま人体に置き換えて考えてできる
のです。


薬膳の基本 四、 五味五性

五行説と関連して食物の働きを分類したのが「五味」。
肝=酸っぱい味、心=苦い味、脾=甘い味
肺=辛い味、腎=塩辛い味というように、味がそれぞれ
体の部位に作用して働きを補います。

そして「五性」は熱・温・平・涼・寒に分けた食材の特性。

熱性や温性の食材は体を温め、寒性や涼性の素材は
体を冷やします。

冬が旬の食材は温性のものが多く、夏が旬の食材は
涼性のものが多いのは、自然の摂理です。

漢方de元気!Vol.14 最後までお読み頂き、ありがとう ございました。

次回 発信は、8月14日(土)です。

2010年7月31日土曜日

漢方de元気! Vol.13

自然の法則を大切にした 正しく美味しい食生活
それが薬膳の基本です。

薬膳の基本 その1 一物全体

ひとつのもの(一物)を全て(全体)食べる。それが自然の
法則に従った食べ方。
食べ物となる動物や食物は、もともとひとつの(いのち)。
その「いのち」に無駄なものは何もなく、生命に必要なものが
全て備わっています。
野菜は出来るだけ全体を利用する、小魚を丸ごと食べる、
精製される前の黒砂糖や粗塩を使う・・・
全てが一物全体の思想に基づいた食事法です。

薬膳の基本 その2 身土不二

その土地で育ったもの、季節の旬のものが体にとってよいもの。
何故なら人間も大自然の一部であり、住む土地の気候や風土
から切り離すことはできないからです。
長い歴史の中で農耕民族として生活してきた日本人は、穀物を
主食に、豆や野菜、海藻を食べてきました。
そして体もそれらを消化しやすいつくりになっています。

漢方de元気!Vol.13 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回発信は、8月7日(土)です。


2010年7月24日土曜日

漢方de元気!Vol.12

冷房による「夏冷え」には、余分な水分を出して
「体を温める」工夫を!

夏冷えの原因は、冷房で体を直接冷やすことだけ
でなく、冷たい食事や飲み物を多くとることにあります。
キンキンに冷えたジュースやビールを一気に飲んだり、
食欲がないからと、ざるそばやそうめんだけですませて
いると、体が冷えるだけでなく、胃腸などの消化器系の
働きが弱り、余分な水分も溜まってしまいます。
この余分な水分である「湿」(湿気)があると、体は更に
冷えやすくなるのです。夏冷え対策には、余分な水分を
出すものと、体を温めるものを組み合わせましょう!

余分な水分を出すものの中には、きゅうりや冬瓜など、
体の熱を取る働きを併せ持つものが多いので、生のまま
食べず、炒めたり煮たりと、加熱調理して食べると、体を
温める効果が高まります。

温性の薬味野菜(しょうが、ねぎ、にんにくなど)と組み合わせ
てもいいですよ。

体を「温める」食べ物・・・かぼちゃ、にら、にんにく、しょうが
赤唐辛子、青じそ

余分な「水分」を出す食べ物・・・きゅうり、冬瓜、とうもろこし
香り野菜、豆類、そば、海草、あさり、しじみ

体質に合わせて食べよう 〔夏の果物〕

夏においしい果物ですが、体を冷やす性質を持つ涼性のもの
が多いので、冷房に弱い人は、食べ過ぎに要注意!!
冷えが気になる人におすすめは、温性の桃。 また、ブドウは
涼性、温性のどちらにもかたよらない平性なので、体質を
選びません。

涼性・・・梨、びわ、バナナ、キウィ、すいか、メロン

温性・・・桃

平性・・・ブドウ
☆ トピック二十四節気 【 大暑 】

* 。. ピックアップ生薬 ~ ハス . 。*

最も暑い、とされる時季。夏やお盆を連想させる蓮の花も
そろそろ見頃です。よく “ 蓮の花が開く時、『ポン』と音が鳴る。”
ということを聞きますが、実際には音はしないそうですね。
漢方的に見ても、花・葉・根・実と、余すところなく薬効がある、
ありがた~い植物なのです。

今回は、そんな蓮の効用をご紹介

 ☆ 実:連肉・連子(レンニク・レンシ) 
  
胃腸を整え、下痢止めの作用があります。  
神経を静める働きがあり、イライラや不眠症にも。
清心蓮子飲という漢方薬にも用いられています。
真ん中にある緑色の芽の部分は“ 蓮子芯”といい、   
心の熱をとる作用があるとされています。 

    
 ☆ 葉:荷葉(カヨウ) 
  
熱をとる働きがあり、身体の余分な水分を取り除いてくれます。 
ダイエット効果・下痢止め・止血の作用も。
血液の循環を活発にし、ダイエット効果もあるとされています。   

 ☆根:蓮根(レンコン)   

身体の熱を鎮める働きがあります。   
血が熱を持つことで起こる鼻血・吐血等の止血作用。   
胃腸の調子を整え、痰を切り、咳にも効果的。

☆ 花:香りによるリラックス効果。  
 
コラーゲンが含まれており、美容・美肌にもよいと言われています。
中国や台湾・韓国では、花そのものを乾燥したものに湯を注ぎますが、   
ベトナムでは、茶葉に蓮の花の香りを移したものが蓮花茶として
親しまれています。

○。薬膳的使い方。○

状況に応じて部位の使い分けを。蓮の実のポクポクとした食感は、
デザートにもお勧めです。連芯茶はイライラして眠れない時や、
これからの暑い季節におすすめですが、苦味があるので、
量を加減して。蓮葉はお茶として飲む他に、料理を包んで蒸し、
香りと効用を料理に浸みこませるという使い方もよいでしょう。 

漢方de元気!Vol.12 最後までお読み頂き、ありがとう
ございました。

次回発信は、7月31日(土)です。

2010年7月19日月曜日

漢方de元気! Vol.11

2日も発信が遅れ、すみません。

暑くてのぼせるときは、「体の熱を取る」ものを!

夏の暑さは、体に熱を溜め、疲れや不快感を
招きます。そんな時には、体を冷やす「涼性」の
食べ物をとり、熱を取り除くことが大切です。
夏が旬の野菜には、涼性のものが多いので、
暑がりの人や、のぼせやすい人は、積極的に
とりましょう。

また、肉中心のこってりした料理や、味の濃い料理
辛味の強い料理、食べ過ぎなどは、体に熱を発生
させやすいため、要注意!!

野菜中心のあっさりしたメニューで、薄味を心がける
ようにしてください。

体の「熱を取る」食べ物

夏野菜・果物・・・きゅうり、冬瓜、にがうり、とまと、なす
セロリ、もやし、すいか、メロン、キウィ

その他・・・豆腐、春雨、麦、そば、そうめん、わかめ
かに、ミント、緑茶

漢方de元気!Vol.11 最後までお読み頂き、ありがとう
ございます。

次回 発信は、7月24日(土)です。

2010年7月9日金曜日

漢方de元気! Vol.10

夏バテでだるい時は、「元気が出る」ものを!

汗をかくことの多い暑い夏は、汗と一緒に
「気」(やる気、元気のパワー)も消耗するため、
疲れる、だるい、やる気が出ないなど、いわゆる
「夏バテ」の症状が表れます。

夏バテ防止には、先ず「気」を補うものを食べる
ことが大切です。

更に、ここシンガポールや日本の夏は高温多湿で、
体内にも余分な水分である「湿」(湿気)がたまりがち
です。 「湿」は、胃腸などの消化器系にダメージを
与え、食欲不振や消化不良を招き、疲れやだるさを
悪化させます。「気」を補うものとともに、「余分な水分
を出す」ものを食べましょう。
また、香りのものも、食欲を高め、胃腸の調子を
整える事で「気」を補います。

食欲がない時は、「よく噛んで、ゆっくり食べる」
「冷たい飲み物はゆっくりと飲む」など、胃腸を
いたわる工夫をしましょう。

「気」を補う食べ物

(豆類) 大豆、枝豆

(ねばねばしたもの) おくら、長いも、わかめ、納豆

(香りのもの) 青じそ、しょうが、みょうが、玉ねぎ
セロリ、にんにく

(その他) 梅干、しじみ、いか、たこ、あじ、うなぎ
すずき、肉類、とうもろこし、じゃがいも、かぼちゃ
ごま、松の実、酢

どうぞ皆様、少し気にしてお食事をしてくださいませ。

漢方de元気!Vol.10を最後までお読み頂き、
ありがとうございました。

次回 発信は、7月17日(土)となります。

2010年7月3日土曜日

漢方de元気!Vol.9

お陰様で、薬膳BAR 花時計は2010年6月30日(水)
#03-49 Orchard Plaza @ Singaporeに無事
オープンさせて頂きました。

これからもどうぞご支援宜しくお願い申し上げます。

薬膳とは?

『薬膳』とは、漢方(東洋医学)に基づいた栄養学=
食の知恵。 簡単に言えば、「毎日の食事でげんきになる!」
という考え方です。
薬膳では、人間の心と身体を自然の一部と捉え、
特に季節の変化に応じた食事を大切に考えます。
つまり、自然のパワーが備わった「旬」の食べ物で、
その季節のトラブルを予防・改善していくのです。
また、食べ物にはそれぞれ、心と身体に与える
様々な特徴があり、気になる症状に合ったものを
食べることも、薬膳の基本になります。

日本は四季がありますが、当地では
日本の夏の食材が、なるほど!と当てはまります。



枝豆には、やる気、元気の「気」のパワーが

梅干の酸味は、疲労回復に効果的

きゅうりは身体の熱を冷まし、余分な水分
を取り除きます。

オクラの粘りは「気」を補い、夏バテ予防に
おすすめ

なすは身体にこもった熱を取ってくれます。

私の大好きなフィッシュヘッドカレー
必ずオクラとなすが入っていてびっくりしました。
皆さんも、ちょっと気にして食材を見てみてください。
次回 もう少し詳しくお知らせさせて頂きます。

漢方de元気!Vol.9 最後までお読み頂き
ありがとうございました。

次回発信は、7月10日(土)になります。

2010年6月27日日曜日

お詫び

今日これから引越荷物の最終の梱包です。
(ただ今AM2:43)

申し訳ございませんが・・・
漢方で元気!Vol.9は、一週お休みさせて頂きます。

薬膳BAR 花時計は、6月30日(水)に開店です!

皆様のご支援に深く感謝申し上げます。

2010年6月21日月曜日

漢方de元気!Vol.8

発信が遅れて、すみません。
来週引越で、家の中はダンボールで大変な事になっています。(笑)

☆ トピック二十四節気 【 夏至 】 ☆ 

今日は夏至。一年中で一番昼が長く、夜が短いとされる日。
太陽や植物のエネルギーが最も高まる日、ともいわれています。

近年、新しい風習としてこの日に定着しつつあるのが『キャンドルナイト』。
これは“夏至と冬至の夜8時~10時の2時間だけ、電気を消す”というもの。
“1ヶ月に1基ずつ原子力発電所を建設する”という、米ブッシュ大統領の政策に
反対する『カナダの自主停電運動』をヒントに出発した小さなムーブメントは、
多くの文化人や著名人の賛同を集め、世に知られることとなります。
今では、「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」とも相まり、環境省の呼びかけに
応じた企業や地域が参加に協力したり、全国各地で催しが開催される程に広がっています。

東京タワーもライトダウンするこの2時間。
明るい光では呼び覚まされなかった五感が研ぎ澄まされ、いつもと同じ行動でも、
また違った感覚を味わえるのではないでしょうか。
私たちに幸せな時間を、地球には小さな休息を。
今宵2時間だけ、電気を消してみませんか?

私も今日この2時間 キャンドルで過ごすつもりです。

ちょっと短い発信で、ごめんなさい。
漢方で元気!Vol.8 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回 発信は、6月26日(土)です。

2010年6月12日土曜日

漢方de元気!Vol.7

=漢方の言葉= その6

五臓の特徴

「五行説」を身体に応用したのが、「五臓」の考え方です。「五臓」は「肝」「心」「脾」
「肺」「腎」という五つの機能系に分けられます。そして「五臓」のそれぞれが、
木 = 肝、火 = 心、土 = 脾、金 = 肺、水 = 腎という対応関係のうえに
成り立っています。 このように五つの臓は、 「五行説」の「木・火・土・金・水」の
特性を備え、相生関係、 相克関係を保ちながら、お互いのバランスを保っています。

「五臓」を知るうえで一つ注意をしたいのは、たとえば「肝」や「心」は、西洋医学でいう
「肝臓」や 「心臓」を、そのまま表した言葉ではないということです。
「肝」には肝臓、 「心」には心臓といった内臓が含まれますが、漢方の「五臓」は
そのような内臓だけを 表すのではなく、そのほかの全身の働きを含めたより
広いとらえ方なのです。

肝(木) 主に「肝臓」の働きと関係があり、血液を貯蔵し、血量を調整します。
また、五臓全体の働きがスムーズに行われるようコントロールします。
自律神経と関係が深く、ストレスの影響を受けやすいという特徴があります。

心(火) 主に「心臓」の働きと関係があり、血液を循環させます。
また生命活動を維持する働きを持っています。
心=「神」ともいわれ、精神活動とも関わりがあります。

脾(土) 西洋医学でいう「脾臓」とは異なり、消化器系、代謝系などを含む働きを
持っています。 特に食べ物を消化し、栄養を吸収します。ここで体内に
取り入れられた栄養分は、 カラダを形成している「気」(カラダを正常に動かす
生命エネルギー)・ 「血」(血液の働き)・ 「水」(血液以外の組織液・体液)の
原料となります。

肺(金) 呼吸器系・消化器系(大腸)・免疫系を含む働きで、西洋医学でいう
「肺」の働きと 関係があるのが特徴です。全身に「気」を巡らせ、不要な気を排出
するなど、 「気」の働きをコントロールします。水分代謝や皮膚とも深い関わりが
あります。

腎(水) 成長・発育・生殖に関する働きがあります。生命力の源でもあり、
生きるために 必要な精気を貯蔵しています。西洋医学でいう「腎臓」の働きと
関係があり、 余分な水分を 排泄します。

~。~。簡単薬膳レシピ。~。~
*****白は気分を落ち着かせる色*****
いかと長いもこしょう炒め(長いもは皮付きのままでもOK!)
材料(二人分)
いか・・・・・・・・・・・・・・・・・1ぱい分(もんごういかがお勧め)
長いも・・・・・・・・・・・・・・・7cm
紹興酒又は、日本酒・・・大さじ11/2
鶏がらスープ(顆粒)・・・小さじ11/2
粗びき黒こしょう・・・・・・小さじ1/3
ごま油・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
作り方
① いかは水気を拭き取り、幅が広めの短冊切りにする。
長いもは皮をよく洗い、皮付きのままいかと同じ大きさに切る。
② フライパンにごま油を入れて中火で熱し、いかをさっと炒める。
紹興酒をふり、長いもも加えて炒め合わせる。
③ スープの素を加え、長いもの表面が半透明になるまで炒め、
こしょうで味をととのえる。
漢方de元気!Vol.7最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、6月19日(土)です。

2010年6月5日土曜日

漢方de元気!Vol.6

皆様のお陰で、ブログニュースレター二ヶ月目に入りました。
ありがとうございます!

=漢方の言葉=その5

五行の特性

古代人が木、火、土、金、水のそれぞれの特性を表しています。

木の特性・・・生長発展、のびやか、円滑、曲げ伸ばし

火の特性・・・炎上、発熱、たちのぼる

土の特性・・・養育、受納、変化

金の特性・・・清涼、清潔、粛清

水の特性・・・寒湿、下行、滋潤

五行説の法則

その1 相生(そうせい)・・・相互に助け合い、促進する。

下の図のように、相生関係には一定の順序があります。木は火を生じ、

火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生ず、水は木を生ず、

というのがその順序です。

その2 相克(そうこく)・・・相互に抑制しコントロールする。

「克」というのは、相手に勝つ、相手を負かすという意味で、この場合は管理する、

抑制するという意味が加わります。下の図のように、

木は土を克し、土は水を克し、水は火を克し、火は金を克し、

金は木を克すという考え方です。

この関係はバランスをとるための正常な関係であるといえます。

~。~。簡単薬膳レシピ~。~。

*****赤は元気が出る色*****

人参のバターソテー

材料(2人分)

人参 1本、バター 大さじ 1、しょうゆ 小さじ1

作り方

①人参は皮をむき、厚さ約8mmの輪切りにする。

鍋に入れ、ひたひたの水を注いで中火にかけ、

柔らかくなるまでゆでる。

②湯をきって鍋に戻し、バターを加えて中火で1分ほど炒め、

しょうゆをからめる。

漢方de元気!Vol.6 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、6月12日(土)です


2010年5月30日日曜日

漢方de元気!Vol.5


=漢方の言葉=その3

五行説

五行説は、中国医学の理論を支える自然観のひとつで、万物は「木」もく
「火」か、「土」ど、「金」こん、「水」すい、の五つの元素から成り立っていると
考える思想の事です。

五行説は漢方に応用されており、森羅万象に起きる現象や人体の
組織器官、精神活動などの変化を。五行を用いて説明しています。

五行        水   (五行の性質)

五臓 肝 心   脾 肺   腎  (五つの機能系)

五腑 胆 小腸 胃 大腸 膀胱 (変化、吸収、排泄などの生理機能)

五臓は解剖学的に存在する臓器とイコールの存在ではなく、もっと広い
範囲の組織器官のはたらきを包括するものです。


この辺りから、勉強していくのが大変になってきました・・・
でも、理解していくと‘ガッテン!’と思う事然りです。



⑤ 緑は解毒(デトックス)を促す色。
ほうれん草、小松菜、春菊、きゅうり、そら豆、枝豆、にら
グリーンアスパラガス、ブロッコリー、ピーマン、抹茶

漢方de元気!Vol.5 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、6月5日(土)です

2010年5月22日土曜日

漢方de元気! Vol.4

昨日が丁度‘小満’という、気候の変わり目を表す日でした。
日本から長く離れていると、こういう事にも興味を持つようになりました。
漢方にも、もちろん関わりがあります。

=二十四節気=

節気とは気候の変わり目を表す日です。
二十四節気は、気候の推移を正しく把握するために、太陽の黄動(通リ道)360度
を二十四等分して一年を二十四分したものです。
それに季節にふさわしい名称をつけて、二十四節気と呼んでいます。

☆ トピック二十四節気 【 小満 】 ☆ 

小満・・・毎年5月21日、22日頃。陽気がようやく満ち、桃、梨の花が実を結ぶ頃。
太陽黄経六十度。

   * 。. ピックアップ生薬 ~ 紅花 . 。*

七十二候というものがあります。 これは二十四節気をさらに3つに分けたもので、
気象の変化や、動植物の様子で季節を表しています。 小満の中頃、
『紅花栄(こうかさかう・べにばなさかう)』という七十二候があります。
この時期は紅花が沢山咲きますよ、という意味なのです。
漢方薬では理血薬として 使われる紅花。
日本での歴史は古く、飛鳥時代に中国からもたらされたと言われています。
源氏物語に出てくる『末摘花』も、実は紅花のことなんです。
当時は食用というより、染料や化粧紅の原料として多く普及していたようです。
血液の流れを良くしてくれる働きがあり、 血の滞りが原因でおこる生理不順・
生理痛・肩こりや 腰痛 ・冷えなどに効果があります。
紅で染めた布は、肌につけると体が温まるということで、 昔は肌着や
腹巻・足袋等にも 使用されていたそう。

ただし妊娠中は服用しないこと。
月経時は出血が増える場合があるので、注意が必要です。

【効能】 活血通経 ・ 消腫止痛
【五味】 辛  
【五性】 温  
【帰経】 心・肝

○。薬膳的使い方。○


冷えや血行を良くしたい時に。 紅茶にふたつまみ程混ぜたり、 汁物や炒めものに
トッピング感覚で 使用するのもよいでしょう。



④黒は血をきれいにする色。
昆布、わかめ、のり、ごぼう、なすの皮、しいたけ、きくらげ、黒豆、黒ゴマ、黒酢、黒砂糖

次回は、最後です。

漢方de元気!Vol.4 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月29日(土)です。

2010年5月16日日曜日

漢方de元気!Vol.3

一日遅れの発信 ごめんなさい!

=漢方の言葉=その2

陰陽五行説:中国の古代哲学であり、宇宙観です。
「陰陽論」と「五行説」という2つの哲学的思想の融合から成り立っています。

「陰陽論」とは、森羅万象は「陰」と「陽」の2つに分けられると解釈した理論です。
陰と陽は、互いに対立・抑制・助け合い・依存し合う関係にあります。

1)陰陽の対立
自然界のすべての物質と現象には、いずれも相互に対立する2つの面が存在する。

陽:天・日・昼・上・外・動・熱・火・春夏・明・男
陰:地・月・夜・下・内・靜・寒・水・秋冬・暗・女

2)陰陽の互根
陰陽は、互いに対立的で、相互に依存しあっており、どちらか一方のみが存在
することはできません。
たとえば、昼は陽、夜は陰ですが、昼が無ければ夜はない、夜がなければ
昼もない。興奮がなければ鎮静もないということ。

この陰陽の相互依存関係を"互根"といいます。

3)陰陽の消長
陰と陽は、絶えず変化しており、一瞬たりとも静止することはありません。
陰陽のどちらか一方が盛んになると、もう一方が衰えるという変化をつねに
繰り返しています。このような関係を陰陽の「消長」といいます。

たとえば、春から夏にかけては陽の気が次第に盛んになり、陰の気は衰えて
いきます。夏至をピークに陽の気は衰え始め、陰の気が盛り返してきます。
陰の気は冬至をピークにして陽の気に移り変わっていきます。

4)陰陽の転化
「消長」とは、量の変化であるのに対して、「転化」は質的変化をあらわすものです。
たとえば、冬の寒さ(陰)が極まると、必ず春の暖かさ(陽)が到来します。
夏の暑さ(陽)が盛りを過ぎれば、必ず秋の涼しさ(陰)が訪れます。
病気の性質の変化にも、このような変化が見られます。
たとえば、風邪で寒気(陰)を感じたとき、熱が出る(陽)というような質的変化を
いいます。

「陰、極まれば陽となり、陽、極まれば陰となる」という言葉がありますが、
これば、物質や現象が究極的には反対のものになり、量が変化すれば、
質も変わってくるという意味です。



③黄は、粘膜を守る色
卵の黄身、とうもろこし、ぎんなん、かぼちゃ、菊の花、みかん、金柑、オレンジ 
黄桃、柿、栗

漢方de元気!Vol.3 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月22日(土)です。

2010年5月8日土曜日

漢方de元気!Vol.2

=漢方の言葉=その1

心身一如
「心と身体は一つのもので、お互いに影響 しあっている」という考え方です。
人間の心と身体を、紙の表裏のように切り離せない 関係としてとらえます。
マイナス思考によって生じた精神的なストレスは、 確実に脳や身体に
悪影響を与えていきます。
反対にプラスの思考によって心を前向きな状態に 保てれば、
脳や身体にいきいきとした活気を与え、より健康的に過ごせるのです。

マイナス要因が自分の中で対処不能にならないよう、コントロールしていく
ことが必要です。

健康のための十原則

1.少肉多菜 2.少塩多酢 3.少衣多浴 4.少糖多果 5.少食多嚼
6.少車多歩 7.少言多行 8.少欲多制 9.少憂多眠 10.少憤多笑

ご自身の少〇多〇を見つけてみてください!





は気分を落ち着かせる色
鶏肉、いか、えび、白身魚、白米、長いも、里いも、大根、かぶ、たけのこ
れんこん、玉ねぎ、りんご、梨、牛乳、卵の白身

次回は、黄色です。

漢方de元気!Vol.2 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月15日(土)です。

2010年5月1日土曜日

創刊 漢方de元気!Vol.1

昨年から、自身の体調不良もあり‘漢方’に注目し通信講座で受講をし、今年2月
‘漢方養生指導士’の資格を取得しました。
自身の得た知識を、少しでも皆様のお役に立てればと思いブログにて
発信することにしました。
皆様の気づきの一助となれば、幸いです。

「漢方」=「漢方薬」ではありません。
漢方の本質は、中国古来よりの自然哲学にもとづく「医学」「薬学」そして「養生学」
のシステムの中にあります。
中でも基本となるのは、「養生学」です。

<養生とは何か>
養生とは広辞苑によると・・・
① 生命を養うこと
② 健康であるように注意すること
③ 病気の手当てをし、保養すること 
とあります。

寿命50歳といわれた江戸時代に84歳まで生きた、儒学者である貝原益軒
83歳の時に 自身の体験と知恵を加味して書いた健康指南書 養生訓の中の言葉

養生は継続が大切。大抵のことは、努力して続けていれば、必ずよい結果が
得られる。 たとえば、春に種をまいて夏によく養分を与えれば、秋になって必ず収穫が

多いようなものである。
もし、養生の術を努めて学び、長い期間実行すれば、体は丈夫になって病気もせず、

天寿を 全うし、長いこと人生を楽しめるのは、当然のことである。この道理を疑ってはならない。

「養生」とは、簡単に言えば、生活に留意して、出来るだけ病気にならないように
することです。 どうぞ身体の出しているサインを見逃さないように!
(肩こり、にきび、便秘、不眠、冷え等々)



中国の薬膳には、古くから「一日に五色の食材をまんべんなく食べると体に良い」という
考えがあります。
五色とは、赤・白・黄・黒・緑の5つで、それぞれ健康を守る力が備わっています。

は元気が出る色
牛肉、豚肉、ラム肉、マグロ、かつお、鮭、人参、赤ピーマン、トマト、すいか、なつめ、クコの実

これら以外にも色々あります。ぜひ探して日々のごはんに取り入れてみてください!

次回は、白色です。

漢方de元気!Vol.1 最後までお読み頂き、有難うございました。
次回発信は、5月8日(土)です。