2010年5月30日日曜日

漢方de元気!Vol.5


=漢方の言葉=その3

五行説

五行説は、中国医学の理論を支える自然観のひとつで、万物は「木」もく
「火」か、「土」ど、「金」こん、「水」すい、の五つの元素から成り立っていると
考える思想の事です。

五行説は漢方に応用されており、森羅万象に起きる現象や人体の
組織器官、精神活動などの変化を。五行を用いて説明しています。

五行        水   (五行の性質)

五臓 肝 心   脾 肺   腎  (五つの機能系)

五腑 胆 小腸 胃 大腸 膀胱 (変化、吸収、排泄などの生理機能)

五臓は解剖学的に存在する臓器とイコールの存在ではなく、もっと広い
範囲の組織器官のはたらきを包括するものです。


この辺りから、勉強していくのが大変になってきました・・・
でも、理解していくと‘ガッテン!’と思う事然りです。



⑤ 緑は解毒(デトックス)を促す色。
ほうれん草、小松菜、春菊、きゅうり、そら豆、枝豆、にら
グリーンアスパラガス、ブロッコリー、ピーマン、抹茶

漢方de元気!Vol.5 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、6月5日(土)です

2010年5月22日土曜日

漢方de元気! Vol.4

昨日が丁度‘小満’という、気候の変わり目を表す日でした。
日本から長く離れていると、こういう事にも興味を持つようになりました。
漢方にも、もちろん関わりがあります。

=二十四節気=

節気とは気候の変わり目を表す日です。
二十四節気は、気候の推移を正しく把握するために、太陽の黄動(通リ道)360度
を二十四等分して一年を二十四分したものです。
それに季節にふさわしい名称をつけて、二十四節気と呼んでいます。

☆ トピック二十四節気 【 小満 】 ☆ 

小満・・・毎年5月21日、22日頃。陽気がようやく満ち、桃、梨の花が実を結ぶ頃。
太陽黄経六十度。

   * 。. ピックアップ生薬 ~ 紅花 . 。*

七十二候というものがあります。 これは二十四節気をさらに3つに分けたもので、
気象の変化や、動植物の様子で季節を表しています。 小満の中頃、
『紅花栄(こうかさかう・べにばなさかう)』という七十二候があります。
この時期は紅花が沢山咲きますよ、という意味なのです。
漢方薬では理血薬として 使われる紅花。
日本での歴史は古く、飛鳥時代に中国からもたらされたと言われています。
源氏物語に出てくる『末摘花』も、実は紅花のことなんです。
当時は食用というより、染料や化粧紅の原料として多く普及していたようです。
血液の流れを良くしてくれる働きがあり、 血の滞りが原因でおこる生理不順・
生理痛・肩こりや 腰痛 ・冷えなどに効果があります。
紅で染めた布は、肌につけると体が温まるということで、 昔は肌着や
腹巻・足袋等にも 使用されていたそう。

ただし妊娠中は服用しないこと。
月経時は出血が増える場合があるので、注意が必要です。

【効能】 活血通経 ・ 消腫止痛
【五味】 辛  
【五性】 温  
【帰経】 心・肝

○。薬膳的使い方。○


冷えや血行を良くしたい時に。 紅茶にふたつまみ程混ぜたり、 汁物や炒めものに
トッピング感覚で 使用するのもよいでしょう。



④黒は血をきれいにする色。
昆布、わかめ、のり、ごぼう、なすの皮、しいたけ、きくらげ、黒豆、黒ゴマ、黒酢、黒砂糖

次回は、最後です。

漢方de元気!Vol.4 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月29日(土)です。

2010年5月16日日曜日

漢方de元気!Vol.3

一日遅れの発信 ごめんなさい!

=漢方の言葉=その2

陰陽五行説:中国の古代哲学であり、宇宙観です。
「陰陽論」と「五行説」という2つの哲学的思想の融合から成り立っています。

「陰陽論」とは、森羅万象は「陰」と「陽」の2つに分けられると解釈した理論です。
陰と陽は、互いに対立・抑制・助け合い・依存し合う関係にあります。

1)陰陽の対立
自然界のすべての物質と現象には、いずれも相互に対立する2つの面が存在する。

陽:天・日・昼・上・外・動・熱・火・春夏・明・男
陰:地・月・夜・下・内・靜・寒・水・秋冬・暗・女

2)陰陽の互根
陰陽は、互いに対立的で、相互に依存しあっており、どちらか一方のみが存在
することはできません。
たとえば、昼は陽、夜は陰ですが、昼が無ければ夜はない、夜がなければ
昼もない。興奮がなければ鎮静もないということ。

この陰陽の相互依存関係を"互根"といいます。

3)陰陽の消長
陰と陽は、絶えず変化しており、一瞬たりとも静止することはありません。
陰陽のどちらか一方が盛んになると、もう一方が衰えるという変化をつねに
繰り返しています。このような関係を陰陽の「消長」といいます。

たとえば、春から夏にかけては陽の気が次第に盛んになり、陰の気は衰えて
いきます。夏至をピークに陽の気は衰え始め、陰の気が盛り返してきます。
陰の気は冬至をピークにして陽の気に移り変わっていきます。

4)陰陽の転化
「消長」とは、量の変化であるのに対して、「転化」は質的変化をあらわすものです。
たとえば、冬の寒さ(陰)が極まると、必ず春の暖かさ(陽)が到来します。
夏の暑さ(陽)が盛りを過ぎれば、必ず秋の涼しさ(陰)が訪れます。
病気の性質の変化にも、このような変化が見られます。
たとえば、風邪で寒気(陰)を感じたとき、熱が出る(陽)というような質的変化を
いいます。

「陰、極まれば陽となり、陽、極まれば陰となる」という言葉がありますが、
これば、物質や現象が究極的には反対のものになり、量が変化すれば、
質も変わってくるという意味です。



③黄は、粘膜を守る色
卵の黄身、とうもろこし、ぎんなん、かぼちゃ、菊の花、みかん、金柑、オレンジ 
黄桃、柿、栗

漢方de元気!Vol.3 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月22日(土)です。

2010年5月8日土曜日

漢方de元気!Vol.2

=漢方の言葉=その1

心身一如
「心と身体は一つのもので、お互いに影響 しあっている」という考え方です。
人間の心と身体を、紙の表裏のように切り離せない 関係としてとらえます。
マイナス思考によって生じた精神的なストレスは、 確実に脳や身体に
悪影響を与えていきます。
反対にプラスの思考によって心を前向きな状態に 保てれば、
脳や身体にいきいきとした活気を与え、より健康的に過ごせるのです。

マイナス要因が自分の中で対処不能にならないよう、コントロールしていく
ことが必要です。

健康のための十原則

1.少肉多菜 2.少塩多酢 3.少衣多浴 4.少糖多果 5.少食多嚼
6.少車多歩 7.少言多行 8.少欲多制 9.少憂多眠 10.少憤多笑

ご自身の少〇多〇を見つけてみてください!





は気分を落ち着かせる色
鶏肉、いか、えび、白身魚、白米、長いも、里いも、大根、かぶ、たけのこ
れんこん、玉ねぎ、りんご、梨、牛乳、卵の白身

次回は、黄色です。

漢方de元気!Vol.2 最後まで、お読み頂き有難うございました。

次回発信は、5月15日(土)です。

2010年5月1日土曜日

創刊 漢方de元気!Vol.1

昨年から、自身の体調不良もあり‘漢方’に注目し通信講座で受講をし、今年2月
‘漢方養生指導士’の資格を取得しました。
自身の得た知識を、少しでも皆様のお役に立てればと思いブログにて
発信することにしました。
皆様の気づきの一助となれば、幸いです。

「漢方」=「漢方薬」ではありません。
漢方の本質は、中国古来よりの自然哲学にもとづく「医学」「薬学」そして「養生学」
のシステムの中にあります。
中でも基本となるのは、「養生学」です。

<養生とは何か>
養生とは広辞苑によると・・・
① 生命を養うこと
② 健康であるように注意すること
③ 病気の手当てをし、保養すること 
とあります。

寿命50歳といわれた江戸時代に84歳まで生きた、儒学者である貝原益軒
83歳の時に 自身の体験と知恵を加味して書いた健康指南書 養生訓の中の言葉

養生は継続が大切。大抵のことは、努力して続けていれば、必ずよい結果が
得られる。 たとえば、春に種をまいて夏によく養分を与えれば、秋になって必ず収穫が

多いようなものである。
もし、養生の術を努めて学び、長い期間実行すれば、体は丈夫になって病気もせず、

天寿を 全うし、長いこと人生を楽しめるのは、当然のことである。この道理を疑ってはならない。

「養生」とは、簡単に言えば、生活に留意して、出来るだけ病気にならないように
することです。 どうぞ身体の出しているサインを見逃さないように!
(肩こり、にきび、便秘、不眠、冷え等々)



中国の薬膳には、古くから「一日に五色の食材をまんべんなく食べると体に良い」という
考えがあります。
五色とは、赤・白・黄・黒・緑の5つで、それぞれ健康を守る力が備わっています。

は元気が出る色
牛肉、豚肉、ラム肉、マグロ、かつお、鮭、人参、赤ピーマン、トマト、すいか、なつめ、クコの実

これら以外にも色々あります。ぜひ探して日々のごはんに取り入れてみてください!

次回は、白色です。

漢方de元気!Vol.1 最後までお読み頂き、有難うございました。
次回発信は、5月8日(土)です。